そのときはそのとき

最近はえらくお気楽に生きていることに気がついた。全てのことはなるようになるし、どうにもならなかったらそのときはそのとき、といった具合に。およそこのままではどうにもならない未来のほうが近いのだが、それはそれで「人間」という感じがしてよいとす…

掃除

ひたすらに床を拭いていた。平日の昼下がり。 一度気になったことは放っておけない質だ。大会前は部屋の掃除を怠りがちであったから、これから隅々まで綺麗にしていこうと思っていた。昼飯を食べているとき、足元の床がどうも綺麗ではないことに気がついた。…

春から梅雨にカケて

五月晴れ。 不意に見上げた空が青かったときの高揚は、「心地よい」などといった穏やかな形容からは程遠く、血がたぎるような喜びというのが相応しい。浮かれ気分で路傍に咲くタンポポに声をあげると、隣にいた友人に「小学生か」と笑われ、なるほどそういう…

リニューアルグランドオープンセール

昔から「冬来たりなば春遠からじ」という言葉が好きである。 ここまで書いて思い出したのだが、昔の記事の書き出しはこんなものだった。 止まない雨はないというけれど、それはただ人がそう願うというだけのことであって、例えば雨の最中に命を終えた人間か…

正月のピクニック

正月が終わろうとしていた。今年は諸事情から東京の家に一人でいた。それらしいことは何もしていなかったし、何も感じていなかった。 大した料理はない。はがきは書いていないし届いていない。せめて雰囲気だけでもと思いつけたテレビは、広告を飛ばせないこ…

初めてディズニーランドに行った

舞浜駅から歩き始めて1分も立たないうちに、通路に立つ従業員(恥ずかしいので口が裂けてもキャストとは呼べない)の姿が見えてきた。入場ゲートはまだ先の方だと言うのに、さすがディズニーである。 従業員はしきりに「ディズニーランドへお越しの方は通路…

撃たれた話

スーパーで買い物をしたあと、ダイソーに向かった。揚げ物に使った油を吸い取ってくれる、分厚いティッシュのようなアレが欲しかったから。なぜかアレはスーパーでは売られていない。油と一緒に売ればいいだろうに。世の中狂っているなと思うのはこういうと…

最初の言い訳

自分のことがわからない。 そんな思いから出発して、大学で初めて受けるゼミの中で自由意志をテーマとして取り上げたら、痛い目にあった。難しかった。つい最近の話。 自分のことについてとても興味がある。割と最近まで気付いていなかったことだけど、ここ…